あのドイツ年間ゲーム大賞2013年にて対象を受賞し、ボードゲーム好きの間で根強い人気を誇る協力カードゲーム「花火」。そんな名作協力ゲーム「花火」が、進化版として帰ってきたのが「花火:スターマイン:です。
従来のルールに加え、新しいカードやモードが追加され、遊びごたえがぐっとアップしました。さらに、カードサイズの変更やカードホルダーが追加されたことで、より遊びやすくなっています。
今回は、そんな「花火:スターマイン」の魅力を紹介していきます!

定価 | 3960円(税込) |
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プレイ人数 | 2〜5人 |
プレイ時間 | 約25〜45分 |
対象年齢 | 8歳以上 |
発売時期 | 2020年9月 |
販売元 | ホビージャパン |
デザイン | Antoine Bauza |
花火からの変更点
- カードサイズが縦長に変更
- ヒントトークンがプラスチック製に変更
- 遊びやすいようにカードホルダーを追加。
- 黒色火薬を使った拡張ルールと、ボーナスタイルを使った拡張ルールの追加。


ゲームの目的
プレイヤーは協力して「色ごとの花火カードを1から順番に並べる」ことを目指します。
自分の手札は自分だけ見えず、他プレイヤーのヒントを頼りに正しい順番でカードを出していくのがポイント。制限時間やリソースの中でどこまで完成度の高い花火を作れるかが勝負です。

内容物・コンポーネント
- カード(35×100mm):70 枚
- カードホルダー :5個
- トークン :8 枚
- 袋 :1枚
- タイル :9 枚
- ゲームエイド


スリーブサイズ
- カードサイズ:35mm×100mm(特殊サイズ)
- 枚数:70枚
アマゾンや楽天には対応スリーブがありません。BOOTHというサイトでスリーブを販売しています。
ゲームの準備
袋をテーブルの上に置き、その上に8枚のヒントトークンを乗せます。

3枚のエラータイルを青の面を表にしてテーブルに並べます。

50枚のカードをシャッフルして、裏向きの山札を作ります。その後、各プレイヤーにカードホルダーとプレイ人数に応じた枚数のカードを配ります。
2〜3人:各プレイヤー5枚ずつ。 | 4〜5人:各プレイヤー4枚ずつ。 |
※各プレイヤーは、自分に配られたカードを自分で見ることができません。

最もカラフルな服を着ている人がスタートプレイヤーとなります。
適当な方法で決めても構いません。
ゲームの進行
手番ではスタートプレイヤーから時計回りに、以下のアクションの中から必ず1つを実行します。
※ゲーム中は、他のプレイヤーに口出ししたり、ゲームに影響する行為をしてはいけません。発言には注意しましょう。
①情報を1つ教える
袋の上のヒントトークンを1つ使用し、チームメイト1人の手札についての情報をそのプレイヤーに教えることができます。

教えることのできる情報は、以下の2種類があります。
- 1.カードの色、1色についてのみの情報
-
- 2.カードの数字、1つについてのみの情報
-
②カードを1枚捨て札にする
プレイヤーは手札1枚を捨て札にして、ヒントトークン1つを袋の上に戻すことができます。
捨て札にしたカードはテーブルの上に表向きにして並べ、色と数字が確認できるように少しずらして重ねます。その後、山札からカードを1枚引き、表を見ずに自分のカードホルダーに加えます。

③カードを1枚プレイする
手札のカード1枚を出します。カードは、各色小さい数字から順番に出さなければいけません。
出したカードで花火を作り始めるか、場に出ている花火に加えられない場合は、そのカードを捨て札にして、エラータイルを1枚裏返します。エラータイルが3枚裏返るとその時点で負けです。
その後、山札からカードを1枚引き、表を見ずに自分のカードホルダーに加えます。



誰かが1色の花火を完成(1〜5の順で並べる)させると、「花火完成ボーナス」としてヒントトークン1つを袋の上に戻すことができます。
ゲームの終了条件は全部で3通りあります。
- 3枚目のエラータイルが裏返った時。
- 山札のカードがなくなる前に5色全ての花火が完成した場合。(完全勝利)
- 山札の最後のカードが引かれた後、そのプレイヤー含め全員が1手番を行った時。
得点計算
5色ある花火それぞれの最も大きい数字の合計が得点となります。


ポイント | 芸術的印象 |
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5以下 | ひどい!観衆からブーイングの嵐。早く忘れられることを願う。 |
6~10 | 平凡!観衆からちらほらと拍手が。 |
11~15 | 立派!ただし記憶に残るほどではない。 |
16~20 | 素晴らしい!観衆も大喜び。 |
21~24 | 極上の出来!みんなの記憶に長く残ることでしょう! |
25 | 伝説級!観衆は言葉を失い、老若男女誰もが目を輝かせている。 |
拡張ルール
5つの華麗なボーナス
ゲームの準備時に、6枚の「ボーナスタイル」」をシャッフルして裏向きの山にしておきます。
プレイヤーが花火を完成させたときに、ヒントトークンを1枚袋に戻す代わりに、ボーナスタイルをランダムに1枚公開し、その内容を適用します。
![]() ![]() | ヒントトークンを1枚袋に戻す。 |
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![]() ![]() | 赤面のエラータイルがあれば青面に戻し、ヒントトークンを1枚袋に戻す。 |
![]() ![]() | プレイヤー1人の手札の1色の情報を教える。 |
![]() ![]() | プレイヤー1人の手札の数字1種類の情報を教える。 |
![]() ![]() | 捨て札のカード1枚を山札に戻してシャッフルする。 |
![]() ![]() | 捨て札のカード1枚を並んでいる花火に加える。(通常ルールに従って並べる) |
色の雪崩
ゲーム準備時に、10枚の多色カードを山札に加えます。
このルールでは、6番目の花火として多色カードを1~5の順番で並べる必要があります。よって最大30得点を獲得することができます。
- 多色カードは、全ての色を持っています。色に関する情報を教えるときは、必ず多色カードも含めます。


ポイント | 芸術的印象 |
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25~29 | 伝説級!観衆は言葉を失い、老若男女誰もが目を輝かせている。 |
30 | 神話級!出来栄えは星空を超えた…… |
黒色火薬
ゲーム準備時に、10枚の黒色火薬カードを山札に加えます。
このルールでは、6番目の花火として黒色カードを5~1の降順で並べる必要があります。
- 黒色火薬は、色がないものとします。色に関する情報は教えることができません。
- 1~5ではなく、5~1の降順でカードを並べていきます。カード枚数も5が3枚、4.3.2が2枚、1が1枚になっています。
- 黒色火薬は他のカードと異なり、足りないカード1枚につき1得点マイナスされます。したがって最高得点は25点のままです。


ゲームのコツ
「なぜ今この情報をくれたのか?」を考えるのが鍵。慣れてくると、どんどん相手の意図がわかるようになっていきます。
ヒントトークンは8個しかないので、「最小限で最大の効果のヒント」を意識しましょう。
ヒントトークンを回復させるにはカードを捨てる必要があります。
5以外のカードは複数枚あるので、思い切って捨てることも大切です。
誤って5を捨ててしまうと、完全勝利できなくなります。
リスクを回避したい場合は、早い段階で「5」の位置を教えておきましょう。
レビュー
- 推理要素と沈黙のコミュニケーションが楽しい。
- 準備と後片付けが簡単。
- ルール自体は非常に簡単だが、毎回違う展開になる。思い通りにいかない難しさがまた良い。
- カードホルダーがあることによって、かなり遊びやすくなった。拡張ルールもありリプレイ性抜群なので、花火を購入するなら間違いなくこっち。
- 1ゲーム20分程度で、何度でも遊びたくなる。徐々に意思疎通できるようになって、遊べば遊ぶほど楽しくなる。
- ゲームの難易度が非常に高く、ある程度慣れていないとすぐに失敗してしまう。慣れていない人は何をしていいかわからない。
- 協力ゲームが苦手な人や、情報制限がストレスになる人には向かないかもしれない。
- 数字の低いカードが手札にないと厳しい展開になりがち。
まとめ・感想
「花火:スターマイン」は、オリジナル「花火」の魅力を引き継ぎつつ、より遊びやすく、リプレイ性の高い作品になっています。
私も大好きなゲームの1つで、迷ったときはとりあえず「花火やる?」となるくらいに出番が多いです。
シンプルなのに頭を悩ませる緊張感、うまく繋がったときの爽快感、そして達成感、どれを取っても協力ゲームの魅力が凝縮されています。つい「もう一回やろう!」となるゲームです。
協力型ゲームが好きな方や、仲間と盛り上がりたいときにおすすめできる一作ですので、是非遊んでみてください。


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