「その数字本当に信じていいの?」
「コヨーテ」は、シンプルなルールと奥深い駆け引きを兼ね備えた非常に完成度の高いゲームです。
一見するとルールは単純で、「数字の合計を超えたかどうか」を当てるだけ。
しかし、このゲームが真に面白いのは、自分のカードだけが見えないというルールにあります。実際にプレイしてみると、そこには巧みな読み合いと、騙し合いの勝負が繰り広げられます。
今回は、そんな「コヨーテ」の魅力を紹介していきます!
定価 | 1870円(税込) |
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プレイ人数 | 2〜10人 |
プレイ時間 | 約15〜30分 |
対象年齢 | 10歳以上 |
発売時期 | 2003年 |
販売元 | ニューゲームズオーダー |
ゲームジャンル | カードゲーム |
ゲームの目的
「自分だけが自分のカードを見られない」状況下で、他プレイヤーのカード情報と数字の宣言をもとに、全体の合計値を推測していくゲームです。
目的は最後まで生き残ることで、宣言された数字が全体の合計数よりも大きくなった瞬間を見極め、「コヨーテ!」と叫ぶことで、相手を脱落に追い込んでいきます。

内容物(コンポーネント)
基本カード
- コヨーテカード(1/2/3/4/5/10/15/20):26枚
- おばけカード(0):3枚
- 兵隊カード(−5/−10):3枚
特殊カード
- 夜カード(0):1枚
- 酋長カード(×2):1枚
- キツネカード(MAX→0):1枚
- ほらあなカード(?):1枚
ライフカード:10枚
仮面カード:10枚



スリーブサイズ
- カードサイズ:58mm×116mm(コヨーテ専用サイズ)
- 枚数:36枚
ゲームの準備
基本カードと特殊カードををよくシャッフルし、各プレイヤーに1枚ずつ裏向きで配ります。配られたカードはおでこに付けて他のプレイヤーが確認できるようにします。残りのカードは山札として裏向きにして置いておきます。

ライフカードを各プレイヤーに1枚ずつ配ります。
ライフカードは一人1枚受取り、自分の前に置いておきます。(3〜4人プレイの場合はライフカードを2枚配っても構いません)初めは、身代わり人形が2体の面を表向きにして置きます。自分が負ける度に身代わり人形が1体減り、身代わり人形がない状態で負けると脱落となります。
3回ゲームで負けると脱落です。

コヨーテの鳴き声が最も上手いプレイヤーが最初のプレイヤーとありますが、じゃんけんなどで決めても問題ありません。
ゲームの進行
スタートプレイヤーから、自分以外のプレイヤーのカードを見て、数字を宣言します。
※宣言する数字に上限はありませんが、1以上の整数で宣言する必要があります

スタートプレイヤーから時計回りに進行し、次のプレイヤーは以下の選択肢から一つを選択します。
①数字を上げる
前のプレイヤーが宣言した数字が、全員のカードを合計した数字以下だと思う場合は、前のプレイヤーよりも大きな数字を宣言します。

②「コヨーテ!」と宣言する
前のプレイヤーが宣言した数字に対して、全員のカードを合計した数字を超えていると思う場合は、「コヨーテ!」と宣言することができます。

誰かが「コヨーテ!」と宣言したら、次に判定を行います。

自分の持っているカードは、相手にしか分からないので、相手の出方を見ながら慎重に考える必要があります。カードの裏面にはどのカードが何枚入っているかも書いてあるので、それを参考にして自分のカードを予想するのもいいですね!
誰かが「コヨーテ!」と宣言したら、直ちに全員のカードを公開し、合計の数値を数えます。
前のプレイヤーの宣言した数字が、全員の合計を超えている場合
「コヨーテ!」と宣言したプレイヤーが勝利し、前のプレイヤーの敗北となります。


前のプレイヤーの宣言した数字が、全員の合計以下の場合
「コヨーテ!」と宣言したプレイヤーが敗北し、前のプレイヤーの勝利となります。


基本カード
- コヨーテカード(1/2/3/4/5/10/15/20):普通の数字
- おばけカード(0):数に加えない
- 兵隊カード(−5/−10):−の数字
特殊カード
- 夜カード(0):このラウンドで使用した全てのカードを捨て札にせず、山札に戻す
- 酋長カード(×2):全ての基本カード数字を倍にする
- キツネカード(MAX→0):このラウンドに出た最大のカードを数値を0にする
- ほらあなカード(?):判定時に山札からカードを1枚引き、そのカードで計算を行う


敗北したプレイヤーは、ライフが一つ減ります。この時、わら人形が残っていればわら人形を一つ減らし、残っていなければ脱落となります。
このラウンドで使用したカードを全て捨て札にし、山札から新しいカードを1枚ずつ配ります。その後、負けたプレイヤーがスタートプレイヤーとなってゲームを開始します。
※負けたプレイヤーが脱落している場合は、勝利したプレイヤーがスタートプレイヤーとなります
3回負けたプレイヤーから脱落していき、最後まで残ったプレイヤーがゲームの勝者となります。
追加ルール
追加ルールでは、ゲームの最初に各プレイヤーに仮面カードを1枚ずつ配ります。
仮面カードは枚ラウンド1回のみ使用でき、ラウンドが終了すると手元に戻ります。
仮面カードには6種類の効果があり、以下の効果の中から1つを選んで使用します。
SAME(セイム) | 自分の手番をパスする。※プレイヤーが連続して使用不可 |
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DOUBLE(ダブル) | 数字を宣言した後にライフ2つを賭ける。次のプレイヤーが「コヨーテ!」と宣言した場合、敗北したプレイヤーはライフを2つ失う。 |
REVERSE(リバース) | 数を宣言する前に順番を逆回りに変更する。 |
DRAW1(ドロー1) | 数を宣言した後に、他のプレイヤー一人を選んで、追加で1枚引かせる。※ランド中誰か一人しか使用できない |
CHANGE(チェンジ) | 前のプレイヤーが宣言した数を変更することができる。その後「コヨーテ!」と宣言することも可能。 |
SHOT(ショット) | 数字を宣言した後に、次の番のプレイヤーを誰にするか選択する。 |


ゲームのコツ
コヨーテは、最後の一人になるまでゲームが続き、同じカードは使用しません。
使用したカードを覚えておくことで、残りのカードをある程度把握することができます。
はじめから高い数字をいってしまうと、相手に自分の数字を悟られてしまします。
基本的には、様子を見つつ、徐々に数字を上げていきましょう。
「コヨーテ」を宣言して勝利したとしても、自分にメリットはありません。
限界までは、宣言しないようにしましょう。
レビュー
- インディアンポーカーを遊んだことがある人は、理解しやすい。やったことない人でも、ルールが簡単なのですぐに覚えられる。
- お酒の席で間違いなく盛り上がる。ほとんど準備も必要なく、後片付けが楽なのも◎。
- カードの裏にはどのカードが何枚含まれているか書いてあり、既に使用したカードが把握できる。
- 時には論理的に、時には直感的にと、運だけでは勝てない絶妙ゲームバランス。
- 敗北した後も、感染しているだけで十分に楽しい。
- 仮面カードを加えることで、ゲームが更に白熱化する。
- 特殊カードを理解していないと、場が混乱する可能性がある。
- 意図せずカードが見えてしまったりして、盛り下がることがある。注意すれば大丈夫だが、気を抜きすぎないこと。
- 少人数だと面白さが半減、個人的には4人以上がベスト。
まとめ・感想
「コヨーテ」は、簡単なルールの中に心理戦と推理が凝縮されたボードゲームです。
自分だけがカードを知らないという状況で、他人の表情を読み取りながら数字を釣り上げていく感覚は、一度味わうとクセになります。
相手の感情や仕草などを注意深く見るようになり、「あの人、嘘ついているんじゃないか?」と推理するのが楽しいです。
家族や友人との集まりはもちろん、ゲームに慣れた人の集まりでも重宝します。
是非遊んでみてください。
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