人狼ドッチは、「3人から遊べる・進行役もプレイヤーとして参加可能・最短5分でできる」と、人狼の弱点を解消した正体隠匿系のゲームです。また、ワンナイト人狼と同じで一夜で終わるので、追放された人が暇にならないという点もポイントです。
2023年発売の新装版より、「ギャングのボス・ラッパー・目撃者」の3役職が増えており、更に白熱した心理戦を楽しむことができるようになっています。
今回は、そんな「人狼ドッチ?」の魅力を紹介していきます!
定価 | 1320円(税込) |
---|---|
プレイ人数 | 3〜8人 |
プレイ時間 | 約5〜10分 |
対象年齢 | 10歳以上 |
発売時期 | 2023年3月 |
販売元 | 幻冬舎 |
考案 | 高橋 一成 |
ゲームの目的
プレイヤーは2枚の役職の内1枚を選んで自分の役職とし、昼間、夕方と議論を行い追放者を決めます。人狼チームが追放された場合は市民チームの勝利、市民チームが追放た場合は人狼チームの勝利となります。
他の役職になりすましたりして、自分の陣営を勝利に導くことを目指します。

内容物(コンポーネント)
- 役職カード:19枚
- 役職一覧・進行カード:1枚


スリーブサイズ
- カードサイズ:63mm×88mm(スタンダードサイズ)
- 枚数:20枚
ゲームの準備
ゲームの進行役を一人決めます。(進行役もゲームに参加します)
プレイ人数に合わせてカードの組み合わせを決め、シャッフルして各プレイヤーに2枚ずつ配ります。
役職組み合わせの例 | ||
---|---|---|
3人 | 人狼1/裏切り者1/市民2/占い師1/警察1 | |
4人 | 人狼2/市民3/占い師1/警察1/おばけ1 | |
5人 | 人狼2/裏切り者1/市民3/占い師1/警察1/DJ1/おばけ1 | |
6人 | 人狼2/裏切り者1/市民5/占い師1/警察1/DJ1/おばけ1 | |
7人 | 人狼2/裏切り者2/市民6/占い師1/警察1/DJ1/おばけ1 | |
8人 | 人狼3/裏切り者2/市民7/占い師1/警察1/DJ1/おばけ1 |
役職名 | チーム | 勝利条件 | 能力 |
---|---|---|---|
![]() | 🐺人狼チーム | 追放されない | なし |
![]() | 🐺人狼チーム | 人狼が勝つ | なし |
![]() | 🐺人狼チーム | 人狼が勝つ | 警察に見られたら人狼チームが勝つ |
![]() | 市民チーム | 人狼を追放する | なし |
![]() | 市民チーム | 人狼を追放する | 明け方に誰か一人の「プレイカード」を見る |
![]() | 市民チーム | 人狼を追放する | 昼過ぎに、誰か一人の「場のカード」を見る |
![]() | 市民チーム | 人狼を追放する | 昼過ぎに、誰か一人の「プレイカード」と「場のカード」を入れ替える |
![]() | 市民チーム | 人狼を追放する | 明け方に人狼の正体を知る。人狼に投票されると人狼チームが勝利する。 |
![]() | 単独 | 追放される | 条件を達成すれば単独で勝利 |
![]() | 単独 | DJに投票される | 条件を達成すれば単独で勝利 |
2枚の内1枚を「プレイカード」として場に置き、このカードが自分の役職になります。もう1枚は、「場のカード」として出します。

ゲームの進行
進行役は、人狼の確認→目撃者の確認→占い師のアクションの順に行っていきます。

「ゲームを開始します。皆さん、目を閉じてください」
- 進行役が人狼や能力者の時は、セリフを言いながら活動する。また、声のトーンでばれないよう工夫する。
- 動いた時の音で正体がばれないように、机をたたいたり、音楽をかけたりする。
- 能力者は確認する人以外のカードも少しずらして、特定のカードだけが動いていると分からないようにする。
人狼の確認



「人狼は目を開けてお互いに確認してください。10.9・・・3.2.1.0。目を開けてください」


人狼は、カウントダウン中に目配せで話し合います。(1人の場合もあり)
※3人プレイ時は飛ばしてください。
目撃者の確認



「目撃者は目を開けて、人狼を確認してください。人狼は目を閉じた状態で手を挙げてください。10.9・・・3.2.1.0。人狼は手を下げてください。目撃者は目を閉じてください」


目撃者はカウントダウン中に人狼を確認します。
※目撃者を入れない時は飛ばしてください。
占い師のアクション



「占い師は目を開けて、だれか1人のプレイヤーカードを確認してください。10.9・・・3.2.1.0。目を閉じてください」


占い師はカウントダウン中に、いずれかのプレイヤー一人のプレイカード(役職)を確認します。



「皆さん、目を開けてください。それでは議論を始めます。時間は3分です」


市民チームは誰が人狼なのかを探り、人狼チーム、ラッパーやおばけは、市民や能力者になりすますなどしてうまく説得しましょう。
- 占い師がいるかどうか、だれを占ったか、何の役職だったかを確認する。
- 警察とDJを確認し、昼過ぎのアクションでだれを狙うかを選ぶ。
- 互いの役職は何で、場に何のカードを埋めたのかを確認する。
進行役は、警察のアクション→DJのアクションの順に行っていきます。



「皆さん、目を閉じてください」
警察のアクション



「警察は目を開けて、だれか1人の場のカードを確認してください。10.9・・・3.2.1.0。目を閉じてください」


警察は、カウントダウン中にだれか1人の場のカードを確認します、ギャングのボスを見てしまった時は夕方に申告し、その時点で人狼チームの勝利となります。
DJのアクション



「DJは目を開けて、だれか1人のプレイカードと場のカードを入れ替えてください。10.9・・・3.2.1.0。目を閉じてください」


DJは、カウントダウン中にだれか1人のプレイカードと場のカードを入れ替えます。



「皆さん、目を開けてください。それでは議論を始めます。時間は1分です」
- 警察が誰の場のカードを見たか確認する。
- DJが誰のカードを入れ替えたかを確認する
- 誰に投票するつもりかを話し合う



「議論は終了です。それでは投票に移ります。追放したい人を1人決めてください。3.2.1、せーの」
一斉に指差しで投票し、一番票の多い人が追放されます。
追放された人が人狼 | 市民チームの勝利 |
---|---|
追放された人が人狼以外 | 🐺人狼チームの勝利 |
追放された人がおばけ | おばけの独り勝ち |
人狼の投票先が目撃者 | 🐺人狼チームの勝ち |
DJの投票先がラッパー | ラッパーの独り勝ち |
- 票数が同数の場合
-
追放された人に人狼がいる場合は、人狼チームの負けです。おばけと市民チームが同数の時は両社の勝ちです。
- 同時に勝利条件を満たした場合
-
チームと単独が勝利条件を満たしたときは、単独の勝ちです。単独同士が勝利条件を満たしたときは、両者の勝ちです。人狼の追放と目撃者への投票が同時のときは、人狼チームの勝ちです。
ゲームのコツ
実際に選んだ役職とは別のカードを引き合いに出して行動することで、嘘の信ぴょう性を高められます。
強役職を選んだと見せかけて地味なカードで逃げる戦略もアリです。
毎回の発言傾向やテンションの違いがヒントになることも。
レビュー
- 選んだ役職によって展開がガラリと変わるので飽きない。
- DJ、警察、ギャングのボスなど、人狼ドッチだけのクセの強い役職が楽しい。
- 最低3人でプレイ可能、進行役も参加可能、最短5分、2択のシステムにより高確率で役職が回ってくると、人狼の欠点を全て克服できている。
- 選ばなかったカードを元に議論することができるので、人狼系のゲームが苦手な人でも議論しやすい。
- 人狼ガチ勢には、ややカジュアルすぎる印象。
まとめ・感想
「人狼ドッチ?」は、「人狼って難しそう…」と感じていた人にこそ試してほしいゲームです。2択の選択肢を与えられることで、嘘のつき方や行動のレパートリーが増え、毎回違う展開が味わえます。
私は、正直人狼はあまり得意ではなく、「追放された人が暇になる」「ゲームマスターが必要」「議論慣れしていない」「時間がかかる」という点で敬遠していました。しかし、人狼ドッチはその部分を全て克服しており、実際にプレイした際には、面白すぎて数時間もぶっ通しで遊んでいました。
難しすぎず、でも騙し合いのスリルや心理の駆け引きが詰まっていて、短時間で人狼のエッセンスがしっかり味わえる良作です。
是非遊んでみてください。
コメント